日本の電車といえば、数分おきにやってきて、時間もほぼ正確。
「今日も安定の平常運転だな」
なんて思うことも多いですよね。でも、一歩海外、特にベトナムに足を踏み入れると、その常識はあっけなく覆されます!今回は、私がベトナムで体験した、驚きと発見に満ちた鉄道事情をご紹介します。
日本の常識が通用しない?ベトナム鉄道の驚きの数々
ベトナムの鉄道は、日本のそれとは全くの別物。
「え、これが鉄道なの!?」
と、思わず声が出てしまうような驚きの連続でした。
驚き①:まさかの「手動式」踏切!大丈夫なの?
まず度肝を抜かれたのが、踏切のシステムです。なんと、遮断機はお姉さまがたによる手動式!列車が近づくと、よいしょっと横にスライドしていくゲートをしめ、通り過ぎるとまた手でゴロゴロおしながらあけるんです。

初めて見たときは、
「えっ、手動!?」
「もし閉め忘れたらどうなっちゃうんだろう…」
「事故になったら逮捕されちゃうのかな?」
なんて、こっちが勝手にハラハラしてしまいました。日本では考えられない光景ですよね。
驚き②:運行本数はまさかの1日4本!
「手動で踏切を操作するなんて大変すぎる!」
と同情しかけたのですが、次の事実にさらに驚かされます。私が住んでいた地域の鉄道、なんと1日にたったの4本しか運行していなかったんです!
朝に2本、夜に2本。
「え、たったそれだけ!?」
これなら、閉め忘れのリスクも少ない…のかもしれませんが、そのたった4本のために、踏切近くの小屋(らしき場所)で一日中待機しているお姉さまがたには、本当に頭が下がる思いでした。
驚き③:そもそも「電車」ではなかった!
ここまで「電車、電車」と書いてきましたが、実はこれも正確ではありませんでした。ベトナムで私が乗ったのは、架線から電気を取って走る「電車」ではなく、エンジンで走るディーゼル車だったのです。空を見上げても、もちろん架線はありません。
よくよく現地のサイトや日本語訳を見てみると、「ベトナム電車」とは書かれておらず、「ベトナム鉄道」と表記されていました。なるほど、そういうことだったのか!と妙に納得しました。
昭和レトロ?懐かしさと驚きが交差する車内体験
インフラの違いに驚かされっぱなしでしたが、車内に乗り込むと、また違った発見がありました。
心温まる「車内販売」との出会い
なんと、ベトナム鉄道には車内販売があったんです!これはちょっと感動的でした。「まるで昭和の日本みたいだなぁ」なんて、懐かしい気持ちになったんです。
昔、上野駅から東北方面へ向かう列車に乗るとき、駅のホームで買ったプラスチック容器のお茶を飲んでいた記憶が蘇りました。ペットボトルはもちろん、お茶を缶で売ることすら一般的ではなかった時代。そんな昔の日本を思い起こさせる光景が、ベトナムにはまだ残っていたんですね。
日本では考えられない?壊れたリクライニングシート
ノスタルジーに浸る一方で、やっぱりベトナムらしい(?)出来事も。私が座った座席、なんとリクライニングが壊れていて、背もたれが倒れたまま戻らないんです!
「これはもう、寝るしかないな…」
と、半ば強制的に睡眠モードに(笑)。日本だったら
「すみませーん!席替えてくださーい!」
なんて声がすぐ上がりそうですが、ここではそれが当たり前なのか、特に誰も気にしていない様子。これもまた文化の違いですね。
不便さも愛おしい?ベトナム鉄道の魅力
手動の踏切、少ない本数、壊れた座席…。日本の便利で正確な鉄道システムに慣れていると、正直「不便だな」と感じることもあります。
でも、なぜか憎めない。むしろ、「壊れっぱなしで何が悪い!」と開き直っているような、その大らかさが妙に愛おしく感じてしまうんです。効率や正確さだけではない、何か人間味あふれる温かさが、ベトナム鉄道にはあるのかもしれません。
他の国の文化に触れると、日本の当たり前が当たり前ではないことに気づかされ、いろいろなことを考えさせられます。
こんな、ちょっと(いや、かなり?)変わったベトナム鉄道。あなたも体験してみませんか?きっと、忘れられない旅の思い出になりますよ!
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