英語で「すごい!」や「素晴らしい!」と感動を伝えたいとき、【Awesome】と【Amazing】という言葉をよく耳にしますよね。どちらもポジティブな意味で使われますが、ネイティブスピーカーはその場の状況や感情のニュアンスによって使い分けています。
私自身、ベトナムに駐在していた頃、現地の人たちとよくサッカーを楽しんでいました。ある日、いいプレーをした後だったか、チームメイトのベトナム人から「Awesome!」と言われたことがあります。その時、単純に「すごい」という意味だけでなく、もっと親しみを込めた、その場の雰囲気を盛り上げるようなポジティブなエネルギーを感じました。
この経験も踏まえ、「Very Good」と「So Good」のように、似ているようで実はニュアンスが異なる「Awesome」と「Amazing」の違いと使い分けについて、詳しく見ていきましょう。
1. Awesome と Amazing の違いは?
1-1. 「Awesome」の使い方とは
「Awesome」は、もともと「畏敬の念を起こさせる」という意味がありましたが、現代の口語では主に「素晴らしい」「すごい」「最高」「かっこいい」といった意味で、非常にポジティブな感情を表す際に広く使われます。特にカジュアルな場面で頻繁に登場し、期待以上だったり、単に「いいね!」と感じたりしたことに対して使われます。
<文章例>
- That concert was awesome! (あのコンサート、最高だったよ!)
- Your new hairstyle is awesome. (君の新しい髪型、すごくいいね。)
- “I passed the exam!” “Awesome!” (「試験に合格したよ!」「すごいじゃん!」)
- He scored an awesome goal. (彼は素晴らしいゴールを決めた。)
- Thanks for helping me out, you’re awesome! (手伝ってくれてありがとう、君は最高だよ!)
何かに対して「イケてる!」「最高!」と親指を立てたくなるような、満足感や賞賛、興奮を表すニュアンスです。
1-2. 「Amazing」の使い方とは
「Amazing」は、「驚くべき」「びっくりするような」「素晴らしい」という意味を表します。「Amaze(〜を驚かせる)」という動詞から来ており、予想をはるかに超えた出来事や、信じられないほど素晴らしいものに対して使われることが多いです。しばしば、驚きや感動、時には信じられないという感情を伴います。
<文章例>
- The view from the mountaintop was amazing. (山頂からの景色は息をのむほど素晴らしかった。)
- Her talent for painting is amazing. (彼女の絵の才能は驚くべきものだ。)
- It’s amazing how quickly technology changes. (テクノロジーがいかに速く変化するかは驚くべきことだ。)
- She told me an amazing story about her travels. (彼女は旅行中の驚くような話をしてくれた。)
- The magician performed some amazing tricks. (そのマジシャンはいくつか驚くべき手品を披露した。)
「信じられない!」「こんなことってあるんだ!」というような、驚嘆や深い感動を伝えたいときにぴったりの表現です。
2. 「Awesome」と「Amazing」の微妙なニュアンスの違い
2-1. 感動の種類と度合い
- Awesome: 一般的な「素晴らしい」「最高」というポジティブな評価。満足感や興奮、かっこよさ。
- Amazing: 「驚くほど素晴らしい」。予想外の出来事や、並外れた才能、息をのむような光景など、驚きや深い感動を伴うことが多い。
2-2. カジュアルさとフォーマルさ
- Awesome: 非常にカジュアル。友人同士の会話や日常的な場面で多用される。
- Amazing: Awesomeよりは少しだけ適用範囲が広く、驚きや感動の度合いを強調したい場合、ややフォーマルな文脈でも使われることがある。(ただし、非常にフォーマルな場面では、”remarkable”, “extraordinary”, “impressive” などが好まれる場合もあります。)
簡単に言うと、「Awesome」は「めっちゃいいじゃん!」「最高!」という感じ、「Amazing」は「うわー、信じられない!すごい!」という驚きを含んだ感動、といったニュアンスでしょうか。
3. ベトナムでの「Awesome!」体験談
3-1. サッカーでの一コマ
冒頭でも触れましたが、ベトナム駐在時代、週末になると現地の友人たちとよく汗を流していました。言葉は完璧には通じなくても、サッカーという共通言語で盛り上がれるのは素晴らしい経験でした。ある時、私がうまくパスをつないでチャンスを作った(あるいは、たまたま良いシュートが決まったのかもしれません)後、チームメイトの一人が笑顔で「Awesome!」と言ってハイタッチを求めてきました。
3-2. 「Awesome」が持つニュアンスの実感
その「Awesome!」には、単なる技術への評価だけでなく、「今のプレー、良かったぜ!」「一緒にプレーできて楽しいよ!」といった、仲間意識やその場のポジティブな雰囲気を共有するような、温かい響きがありました。彼にとって、それは「驚くべき」というよりは、「最高にクール」「いい感じ!」という気持ちの表現だったのでしょう。まさに「Awesome」が持つカジュアルでポジティブなエネルギーを肌で感じた瞬間でした。これがもし「Amazing!」だったら、少し大げさというか、「そんなに驚くほどのこと?」と感じたかもしれません。
4. 「Awesome」と「Amazing」の使い分け【まとめ】
4-1. 「Awesome」が適した場面
- 友達の親切や助けに対して「君、最高だよ!」と感謝を伝えたいとき。
- かっこいい物やクールな出来事を見て「イケてるね!」と言いたいとき。
- いいニュースを聞いて「それはすごい!」と喜びを表したいとき。
- スポーツ観戦などで良いプレーを見て「今の最高!」と興奮を表現したいとき。
- キーワード: 最高、すごい、かっこいい、いいね、満足、興奮、カジュアル
4-2. 「Amazing」が適した場面
- 息をのむような絶景を見たとき。
- 信じられないような才能や技術に触れたとき。
- 驚くような話や意外な事実を聞いたとき。
- 予想をはるかに超えるパフォーマンスや結果に感動したとき。
- キーワード: 驚くべき、信じられない、素晴らしい、感動的、予想外
結論として、「Awesome」と「Amazing」はどちらも強い肯定を表しますが、「Awesome」はよりカジュアルで広範囲な「いいね!」、「Amazing」は「驚き」の要素を含む「素晴らしい!」というニュアンスで使い分けると、よりネイティブらしい表現に近づけるでしょう。
ベトナムでの経験のように、言葉のニュアンスは実際に使われる場面で感じ取るのが一番ですが、この解説が少しでも皆さんの英語表現の助けになれば嬉しいです!
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