相手の考えや意見を知りたいとき、英語でどう尋ねていますか? 多くの場面で使える便利なフレーズとして「What is your opinion?」と「What do you think?」がありますが、この二つ、実はニュアンスが少し異なります。
私自身、この違いを意識するようになったきっかけがあります。振り返ってみると、仕事ではメールで意見を求める際には無意識に「What is your opinion?」を使い、口頭での打ち合わせやカジュアルな会話では「What do you think?」を使っていることに気づいたのです。特に意識していたわけではないのですが、自然と使い分けていたようです。
これは単なる癖なのでしょうか? それとも、それぞれのフレーズが持つニュアンスを無意識に感じ取っていたのでしょうか? この「メールではOpinion、会話ではThink」という私の現状を踏まえつつ、今日はこの二つの質問フレーズの微妙な違いと、より効果的に使い分けるためのシチュエーションについて掘り下げていきたいと思います。
1. What is your opinion? と What do you think? の違いは?
1-1. 「What is your opinion?」の使い方とは
「What is your opinion?」は、「あなたの意見は何ですか?」と訳され、特定の事柄に対する考え抜かれた、あるいは公式な見解や判断を求める際に使われることが多い表現です。「Opinion」という単語自体が、ある程度の根拠や熟考に基づいた考えを指すニュアンスを持っています。そのため、比較的フォーマルな場面や、具体的な論点に対する正式な意見を知りたい時に適しています。
<文章例>
- What is your opinion on the new company policy? (新しい会社の方針について、あなたの意見はいかがですか?)
- We need to hear your opinion regarding the proposed budget. (提案されている予算に関するあなたの見解を伺う必要があります。)
- Before we proceed, I’d like to ask for your opinion on this matter. (進める前に、この件に関するあなたのご意見を伺いたいのですが。)
- The survey asks for your opinion on various social issues. (その調査では、様々な社会問題に関するあなたの意見を求めています。)
ビジネス文書や会議、アンケートなど、改まった状況で使われることが多い印象です。
1-2. 「What do you think?」の使い方とは
「What do you think?」は、「あなたはどう思いますか?」と訳され、相手の一般的な考え、感想、感覚、アイデアなどを幅広く尋ねる際に使われる、非常にポピュラーな表現です。「Opinion」ほど固くなく、よりカジュアルで、会話的な場面で頻繁に用いられます。相手にプレッシャーを与えず、気軽に考えや反応を促したい時に便利です。
<文章例>
- What do you think about this design? (このデザイン、どう思う?)
- I’m planning to go to the movies tonight. What do you think? (今夜映画に行こうと思ってるんだけど、どうかな?)
- What do you think we should do next? (次に何をすべきだと思いますか?)
- “I explained the situation to him.” “What do you think he’ll say?” (「彼に状況を説明したよ」「彼は何て言うと思う?」)
日常会話、ブレインストーミング、相手の好みや意向を尋ねる際など、非常に幅広く使えます。
2. 「What is your opinion?」と「What do you think?」の微妙なニュアンスの違い
2-1. フォーマルさと具体性
- What is your opinion?: よりフォーマル。特定の主題に対する、ある程度まとまった、具体的な「意見」を求める。
- What do you think?: よりインフォーマルで会話的。主題に対する全般的な「考え」や「感想」、「反応」などを広く求める。
このフォーマルさの違いが、私がメール(比較的フォーマル)でOpinion、会話(比較的インフォーマル)でThinkを使い分けていた大きな理由かもしれません。
2-2. 求める回答の種類(考え抜かれた意見 vs 全般的な考え・感想)
- What is your opinion?: 相手に、ある程度考えを整理した上での見解を期待するニュアンスがある。
- What do you think?: より自由な発想や、直感的な感想、漠然とした考えでも受け入れるような、オープンな問いかけ。
「Opinion」を求められると少し身構えるけれど、「Think」なら気軽に答えやすい、と感じる人もいるでしょう。
3. 私の使い分け分析&今後の活用シーン
3-1. なぜメールでOpinion、会話でThinkなのか?(自己分析)
やはり、フォーマルさの度合いを無意識に判断していたのだと思います。メールは記録に残り、ビジネス上のやり取りも多いため、相手に「正式な見解・意見」を求める意図で「What is your opinion?」を選んでいたのでしょう。一方、会話では、テンポよく相手の反応や考えを知りたい場面が多く、よりオープンでカジュアルな「What do you think?」が自然に出ていたのだと考えられます。これは、ある意味では理にかなった使い分けだったのかもしれません。
3-2. これから意識したい使い分けシーン
この違いを意識した上で、今後は状況に応じて意図的に使い分けてみたいと思います。
- あえてメールで「What do you think?」を使う:
- 親しい同僚に、正式な意見というより「ちょっとした感想」や「アイデア」を求める時。「Regarding the draft I sent, what do you think? Any initial thoughts?」のように、より気軽にフィードバックを促せるかも。
- ブレインストーミングをメールで行う時。「Let’s brainstorm some ideas for the campaign. What do you think about targeting a younger audience?」
- あえて会話で「What is your opinion?」を使う:
- 会議などで、特定の専門知識を持つ人に、その分野に関する専門家としての見解を求める時。「As our legal expert, what is your opinion on this clause?」
- 重要な決定事項について、相手に熟考した上での明確な立場を表明してもらいたい時。「We need to make a final decision. What is your opinion, Yamada-san? Should we proceed or not?」
これまでは無意識の使い分けでしたが、これからは相手に求める回答の種類や場のフォーマルさを考慮して、意識的に選択することで、より円滑で的確なコミュニケーションが図れるのではないかと期待しています。
4. 「What is your opinion?」と「What do you think?」の使い分け【まとめ】
4-1. 「What is your opinion?」のニュアンスと適した場面
- ニュアンス: よりフォーマル。特定の事柄に対する、考え抜かれた、あるいは公式な「意見・見解」を求める。
- 適した場面:
- ビジネスメールやレポート、会議など、改まった場面。
- 特定の論点に対する明確な立場や判断を知りたい時。
- アンケートなどで正式な意見を収集する時。
4-2. 「What do you think?」のニュアンスと適した場面
- ニュアンス: よりインフォーマルで会話的。一般的な「考え・感想・アイデア・反応」などを広く求める。オープンな問いかけ。
- 適した場面:
- 日常会話、カジュアルな打ち合わせ、ブレインストーミング。
- 相手の好みや意向、漠然とした考えを知りたい時。
- 気軽に相手の反応をうかがいたい時。
「What is your opinion?」と「What do you think?」は、どちらも相手の考えを尋ねる便利なフレーズですが、そのニュアンスには違いがあります。私の「メールはOpinion、会話はThink」という経験も、この違いを反映していたようです。これからは、状況や相手、そして自分が何を知りたいのかを意識して使い分けることで、よりスムーズで意図に沿ったコミュニケーションを目指しましょう!
▶さて、今回はカジュアルな表現として「What do you think?」という表現がありました。カジュアルな英語表現は他にもあり、こちらで詳しく解説しています。
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