ベトナム サッカー

【トルシエ監督解任】非常に残念。ベトナム代表に関しインドネシア戦で見えたこと

ベトナム FIFA ランク 94位
インドネシア FIFA ランク 146位

これだけを思えば、ワールドカップ予選での、対インドネシア戦に、0-3で敗退というのはあまりに衝撃的でした。

昨日この試合直後に、トルシエ監督がベトナムサッカーの監督を解任されたとの情報聞きました。いちサッカーファンであり、トルシエ監督とハノイの街中で会うことを楽しみにしていた私としてはとても残念です。

先日のインドネシアとの試合私が見たときに、インドネシアにその時点ですでに、0対2で負けていたのですが、まだ20分ほど時間があったので、まだ盛り返すだろうと思い試合を見始めました。そこからのいくつかの場面で過去の日本を見ているように思った場面がありました。

まず1つ目がフィニッシュの精度が悪いということ。惜しいとこまでは行くけど、シュートが枠にも入らないと言う場面がいくつかありました。これは私の経験からしてもそうなんですが、実はそこに大きな実力の差があって個人の力の差の関係でシュートが枠に行かないし、枠に言ったとしても入らないんです。それが結果として点が入らないと言うことになります。

トルシエ監督はベトナムの選手たちに海外に出ていくように推奨していたと言う話も聞いた記憶があるのですが、本当にその通りで日本も今や海外組がほとんど代表を占めている現実があり、その効果は絶大です。やはり個人の力を海外で鍛えて個人の力が上がることで、代表も強くなり、結果として勝つと言うことを認識しなければならないのです。シュートの精度の悪さで気づいたまず一つ目の問題でした。

2つ目はパスの精度の悪さです。普段、日本代表や外国のサッカーを見慣れているせいもあると思うのですが、一つ一つのパスの精度についてかなり違和感を感じました。違和感と言うのは日本であればピタピタと行くところがピタッピタッと精度よく行かないので、一つ一つのパスのたびに0.5秒ずつ遅れていくような感じを得ました。

日本では川崎フロンターレで風間八宏監督がやったように、精度の良いパスを送り、しっかり止めると言うサッカーをやると言うことがかなり認識されています。一つ一つのパスの精度の差が時間を生み出し、その時間が生み出されることで、最後の決定機における余裕が生まれるということがまだ認識されていないかもしれないなと感じました。ただ、先日の日本戦ではベトナム代表は、いい試合をしていたので、0-2というスコアになったことで焦りがはいり昔のサッカーに戻ってしまったのかもしれません。そういう点は経験値が不足しているといった問題なのかもしれません。

3つ目はアイディア不足というところです。時間がなくなってパワープレイでボールをけり込む事はわかるのですが、そういった時間でも最近では日本代表も確実にパスをつなげて、相手陣内に切り込みチャンスを作っています。また得点につなげるまでに、スイッチとなるような鋭い縦パス、もしくは最近、久保建英選手がやるようなトリッキーなパスが出てきたりして、それを起点としてチャンスが生まれます。ところが先日のベトナムの試合では短調なクロスボールが多くなったり、その前の時点でもパスのやりとりが単調であったように思います。これも焦りからくるものであったかもしれませんが、見ていて得点の入るにおいがしませんでした。

トルシエ監督が解任されてしまうということで非常に残念ですが、日本もこういう時を経て強くなった経緯がありますので、ぜひこれからもベトナムには頑張ってほしいと思います。インドネシアの人口は2.7億人いるそうです。日本の2倍以上ですね。そういった意味では人材がたくさんいるのかもしれません。

最近、サッカーを見ていて思うのはネットの発達によって世界中でいいプレーが見れるようになりました。そうなんです。サッカーでも情報格差が減っています。昔はコマ送りの写真でしかみられなかった技術が、今は動画でしっかりとみることができます。しかも、世界中のどこでも。

だから、いいプレーを小さいころから見ることができてその結果、世界中で格差が縮まっていると感じてます。それはベトナムが日本相手にいい戦いをした時も感じたのですが、今回の世界ランク146位のインドネシアが94位のベトナムに勝ってしまったのもそうしたことの一部ではないかと私は思っています。

トルシエ監督が日本の監督だったのは、1998年から2002年。つまり20年前です。しかもこの時はまだ、ウィンドウズ98くらいの時でまだまだ会社でもノートパソコンの必要性などがそれほど理解されていない時期です。つまり、情報の標準化もまだまだで、その時はそういった意味ではトルシエ監督の持ち込んだ考え方が日本にとってはかなりのインパクトがあったのかもしれません。

20年たって状況はかわりました。トルシエ監督が現在69歳というのも実は私にはショッキングな事実でした。20年前のトルシエ監督は49歳そうしてみるとある意味年齢的にも体力的にも記録的にも最高の年で日本代表の監督を担ったと考えられます。今回非常に残念ですが正しい監督にはまだ現役で監督をやってほしいと思うのが私の願いです。なぜならハノイの道端で偶然トルシエ監督と出会った私の知り合いは「トルシエ監督がとてもフランクに喋ってくれて、全然違う印象だった」と言われていたからです。そんな気さくな良いおじさんには、まだまだ活躍してほしいというのが私の願いです。会いたいなぁ。

【人気記事一覧】

1

カマラ・ハリス副大統領、残念でした。日本もそうでしたが、やはりガラスの天井というものを感じずにはおれません。 彼女はそのキャリアや多様な文化的背景、そして強い意志で多くの注目を集める存在です。彼女が歩 ...

2

「こんにちは。元気?」 は 「Hello, How are you」 こうした言葉をいくら英語で覚えても、それは枯れ木に水 英語って、言葉ですから会話をするためのものです。最近だと翻訳アプリなどもかな ...

3

VERYの後ろ 何詞? 1.VERYの後ろに形容詞を続ける VERYは、形容詞の前に置かれることが一般的です。VERYの後ろに形容詞を続けることで、その形容詞の程度を強調することができます。例えば、" ...

4
5

日本に住んでいると【Very Good】はなぜだか使う機会は多いのですが、【So Good】という言い方はあまり使いません。自分でもよくわかりませんが、つまりは【Very Good】は半分日本語化して ...

6

最近、英語学習の機会が増えている中で、「gh」の発音に悩む人が多いのではないでしょうか。海外駐在時代、私も「night」や「through」の発音で苦労した一人です。「なぜこんなに発音ルールが複雑なん ...

-ベトナム, サッカー