おはようございます、Rikiseiです。最近、SNSで旅の美しい写真を見るたびに、完璧に計画された行程に少し息苦しさを感じることがあります。「限られた時間で、最大限の観光地を回るのが旅の正解なのか?」と。旅に限らず、私たちの仕事もまた、効率と完璧さを追求するあまり、何か大切なものを見失ってはいないでしょうか?
今日の見出しは、「JR長距離切符に隠された、最高の“仕事の哲学”」です。「101km以上のJR切符は途中下車が可能」というルールを生かし、関東から京都までの乗車券を購入し旅に出ました。それなりの駅なら、赤字で途中下車の旅に印字もされます。これがなんともまた最高でした!(ちなみに京都までは4日間有効でした=距離による)

なぜ今?完璧な計画が奪うもの
現代の仕事は、まるで最短ルートを追求する旅のようです。タスク管理ツールでスケジュールを秒単位で管理し、KPI達成のために無駄を徹底的に排除する。SNSを開けば、同僚や他社の「完璧な仕事ぶり」が次々と流れてきて、無意識のうちに自分もそうあらねば、というプレッシャーを感じていませんか?
でも、完璧な計画は、時に「予測不能な感動」や「自分だけの宝物」を奪います。私たちは知らず知らずのうちに、思考の柔軟性や好奇心を犠牲にして、既成のレールの上を走り続けているのかもしれません。そして、そのレール上では、本当に革新的なアイデアや、心から湧き上がるようなモチベーションは生まれにくいもの。だからこそ今、仕事においても、あえて「無計画な余白」や「寄り道」を許容し、創造性や本質的な価値を見出すヒントを学ぶときが来ているのです。
長距離切符が教えてくれる「寄り道」の力
Story:予定外の途中下車が「旅の核心」になる
先日、関東から京都へ向かうJRの旅に出ました。普通なら新幹線で一気にワープするところですが、今回はあえて「101km以上のJR切符は途中下車が可能」という、知る人ぞ知るルールを最大限に活用することに。大まかな目的地は京都。でも、途中の駅で降りるかどうかは、グーグルマップでの雰囲気やその時の気分で決めることにしたんです。
最初は効率的に目的地へ着くことだけを考えていました。しかし、ふと地図で目に留まった「掛川」の文字。これまで素通りしていた駅なのに、なぜか惹かれて降りてみたんです。そういえば近所のサッカー少年のおばあちゃんの家が掛川だっけなぁ。。。
そこには、心温まる人との出会いが待っていました。その旅先でおそわった旅の駅で食べた海鮮丼は、どこかの有名観光地で食べるそれよりも、ごはんも刺身も良心的にたっぷりあって、しかもご飯がおいしく、心に残る「旅の宝物」になったんです。予定外のたった1日の寄り道が、旅で一番の思い出になりました。
これはまるで、仕事で“最短ルート”ばかりを追求する私たちの姿と重なりませんか?

Principle:「非効率」の中にこそ、イノベーションの種が隠れている
この「長距離切符の途中下車」というルールは、私たちに仕事における大切な原理を教えてくれます。それは「常識を疑い、ルールを逆手に取る」「一見非効率に見えるプロセスの中にこそ、本質的な価値とイノベーションの種が隠れている」「余白の重要性、そして偶然性を活かす」ということです。
私たちは仕事で、「常に効率的であるべき」「無駄をなくすべき」という常識に囚われがちです。しかし、本当に価値あるアイデアやブレイクスルーは、既存のレールの上にはなく、むしろ「あえて回り道をする」「試行錯誤の時間を設ける」「無関係な情報に触れる」といった“非効率”なプロセスの中から生まれることが多いのです。まるで、目的地の京都へ真っ直ぐ向かうのではなく、寄り道することで、旅の本当の醍醐味を見つけたように。
Practice:あなたの仕事にも「途中下車」ポイントを作ろう
では、この旅の哲学を私たちの仕事にどう活かすのか? 今日からできるミニタスクを3つご紹介します。
- 「あなたの仕事の『101km』を探す」:あなたの日常業務の中で、「最短ルート」ばかりを追求しているタスクは何ですか? プロジェクトの企画フェーズで、あえて無関係な情報に触れる時間を作ったり、ブレストで「無駄なアイデア」を歓迎する時間を作ったりしてみましょう。
- 「『途中下車』ポイントを設定する」:例えば、週に一度、効率を度外視して新しいツールや方法を試す「実験の日」を作ってみる。あるいは、いつもは話さない部署の人とランチに行って、雑談の中から新たな視点を得る時間を作る。意識的に「寄り道」の時間を設けましょう。
- 「『偶然の出会い』を記録する」:予定外の発見や、失敗から得た気づきをメモする習慣をつけましょう。それはSNSで「映える」ものでなくても構いません。あなただけの「宝物」として、その発見を記録することが、次のイノベーションの種になります。
落とし穴&機能させる条件
もちろん、「全てを無計画に放り出す」のはただのサボりになってしまいます。効率化を完全に否定するわけではありません。
この「途中下車の哲学」を機能させるには、以下の2つの条件が重要です。
- A. 「明確な目的地(最終目標)は設定する」: JRの旅で京都という最終目的地が揺るがないように、仕事の最終目標は常に意識しましょう。その上で、プロセスを柔軟にするのです。
- B. 「『寄り道』は一定の時間や範囲に限定する」: 無限に途中下車するわけではありません。予算や時間、リスクの許容範囲をあらかじめ決めておくことで、計画性と偶発性のバランスを取ることができます。
まとめ一行
要は、仕事の「常識」というレールから少しだけはみ出し、偶然性を楽しむ「途中下車」が、予測不能なイノベーションと自己成長を生み出す。
今日の課題
さあ、今日からあなたの仕事に「途中下車」を取り入れてみませんか?
- あなたの業務で「無駄だと思われがちだけど、実は潜在的な価値がある時間」を一つ書き出してください。(例:雑談、ぼーっとする時間、関係ない情報収集)
- 来週、その「無駄」な時間を意識的に5分だけ確保してみましょう。
- その5分で得た小さな気づきをメモに記録してください。
クロージング
あなたの仕事の旅が、予測不能な発見と喜びに満ちた、あなただけの「魂の物語」となることを心から願っています。さあ、一歩踏み出しましょう!
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