「ジャコウネコのウンチから採れたコーヒー豆」
そう聞いて、あなたは「気持ち悪い」と思うだろうか? それとも「飲んでみたい!」と好奇心をくすぐられるだろうか。
インドネシアのバリ島には、ジャコウネコが美味しいコーヒーの実だけを食べ、その腸内で未消化のまま奇跡の化学変化を起こして排泄された「世界で最も高価で希少なコーヒー」が存在する。
先日バリ島のコーヒーファームを訪れた私は、ついにこの幻のコーヒーと対峙した。他の10種類以上のコーヒーが無料で試飲できる中、こいつだけは「別料金」。圧倒的なVIP待遇である。

私はジャコウネコのコーヒー試飲はスキップし、約2000円を支払って一袋買って帰ることにした。 しかし、帰国後に「素人丸出しの痛恨のミス」を連発することになるとは、この時は思いもしなかったのだ。
痛恨のミス①:なぜ「豆」で買わなかったのか?
帰国後、ワクワクしながらパッケージを開けた瞬間、私の心に一抹の不安がよぎった。
「…あれ? 香りが弱くないか?」
そう、私はあろうことか「粉」の状態で買ってしまっていたのだ。 コーヒーの香りは、挽いた瞬間がピーク。いつ加工されたかも分からない粉の状態では、南国の太陽を浴びたあの芳醇な香りは、バリ島の空の彼方へ飛んでしまっていたのである。
これは例えるなら、「超高級フレンチをテイクアウトして、数日後に電子レンジでチンして食べる」ようなものだ。 しかも、我が家にはたまたま息子が買ったばかりの「コーヒーミル(豆挽き)」があるではないか。道具は揃っていたのに、なぜ豆で買わなかったのか。私のバカ。

痛恨のミス②:日本の常識(フィルター)が香りを殺す
気を取り直して、今朝コーヒーメーカーにセットし、ペーパーフィルターを使って淹れてみた。 一口飲む。……うむ、美味しい。でも、なんだか普通だ。フィルターを通したことで、ただでさえ弱まっていた香りの最後の一息まで濾し取られてしまった気がする。
ここで私は、現地スタッフの言葉を思い出した。 「カップに粉を2さじ入れて、お湯を注いでそのまま飲め」
慌ててその通り「粉にお湯をドバッ」というワイルドな現地スタイルで飲んでみた。 するとどうだろう。フィルターで淹れた時よりも、明らかに独特の風味と香りを感じることができたのだ! 現地の教え、恐るべし。
未来のトラベラーへ贈る「2つの遺言」
ジャコウネコの胃を通過し、白く変色した豆をウンチの中から一つ一つ探し出す。その途方もない手間暇とロマンを考えれば、価格が高いのも当然だ。しかし、飲み方を間違えればその価値は半減してしまう。
これからバリ島へ行き、幻のコーヒーを手に入れようとしているあなたに、先輩からの遺言を残しておきたい。
- 絶対に「豆」の状態で買え!(そして飲む直前に挽け)
- もし「粉」で買ってしまったら、フィルターは使うな! 粉に直接お湯を注ぐ現地スタイルで飲め!
これさえ守れば、あなたはジャコウネコがもたらす奇跡の味を、100%楽しむことができるはずです。 失敗した私が言うのだから間違いない。機会があれば、ぜひ「正しい飲み方」でこの幻の一杯を体験してみてほしい。

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